BONXを購入。アプリとイヤフォンを組み合わせたネット通信を介したコミュニケーションツールのレビュー。
まず「BONX」は、1個15,000円と結構高額です。まず買う前に思うことは、Bluetoothのイヤホンマイクを安く買ってLINEでグループ通話すればいいんじゃね?って。
実際にそうやって使ってる人もいるでしょう、でもずっと繋げてると電池消費が激しいしノイズもかなり拾ってしまうでしょう。常時通信なのでパケットも結構消費すると思います。
そういう問題点を解決したツールは無いかと調べて出てきたのがこの「BONX」です。
利用用途
私の場合用途はウィンタースポーツの「スノーボード」です。
スノーボードやスキーをそこそこやったことがある人なら分かると思うのですが、まず滑り出すとお喋りできない程度離れて滑ります。雪には吸音効果があるらしいので、そのせいか結構大声だしても聞こえていない事が多々あります。しょうがないから喋るときは大抵途中で止まり待ったり、相手に待っててもらったり。
特にスノーボードだと何かしら小技(グランドトリック)をやってみたりして、友達に「いいね!」とか言っても聞こえて無かったり(まぁジェスチャーで分かりますが)、そしてリフト乗った時にようやくこうだったとかアレは良かったとか喋ります。その瞬間の喜怒哀楽を共有しづらいんですよねぇ。
例えば上記のような時、LINEを常時繋げてるとグループ通話上の風切り音やノイズ、はぁはぁという息までも全て聞こえてくるでしょう。
これを「BONX」では、独自のシステムがある為、かなりノイズは遮断されるようです。
また、「Push to Talkモード」を利用すると、グローブをつけたままボタンを押すだけでトランシーバーのように使うことも可能です。
利用シーン
パーク
私が1番使いたいシーンが、パークです。
パークは大抵流しながら楽しむのですが、キッカーのランディングは状況が分からない事が多々あります。
最初にキッカーに入った友達がなかなか出てこない。こういう場合、その友達はミスをしてビーニーやゴーグルが吹っ飛んでてランディング上にいるかもしれません。こういう場合確認せずに過信し、続けてキッカーに入るととても危険な結末が待っているかもしれません。
実際に私はこの経験があります。キッカーに先に入り転倒、ランディング脇に避ける間もなくすぐ友達がランディングへ。結果、友達のエッジが私の腕に刺さって裂傷+α。このとき私は転んだ時に「ちょっと待って!」と叫んだんですが、全然聞こえませんよね。この経験がこの「BONX」を購入したきっかけでもあります。
こういう事を起こさない為にもこの「BONX」が一役かってくれます。もし転んでしまったら、すぐに「BONX」で報告、そうすれば後に続く友達は「聞こえる」ので、キッカーを一時的にクローズして後続からの事故を防ぐことが出来るでしょう。また、トリックをメイクしたら「OK!」の合図を後の友人に報告。そうすれば後からキッカーに入る友達も安心して飛べるでしょう。
フリーラン
次に挙げるシーンは、「フリーラン」
例としてニセコヒラフスキー場をイメージします。あの広大なパウダー天国ヒラフで滑ると、大体のルートを決めてグループで滑るでしょう。
メインのゴンドラとかセンターフォーリフトとか。ヒラフだと今はゲートシステムを採用してますが、ルートが無数にあります。グループで滑ってれば大抵見失ったりポイントポイントで待ちあわせしますよね。
こういう時も「BONX」は便利。ちょっと滑って友達を見失っても「今ゲート○○入った」とか「○○コース抜けてくわ」とか、意思疎通ができます。
また、フリーラン最大のポイントが、「雪に埋まった時」や「コース外に滑落をしたとき」です。どちらも命に関わる事。特に頭から雪に埋まると窒息してしまいます。雪に埋まってしまった場合脱出までのスピードが生死を分けます。喋れば通信できるのですぐに友達に連絡が出来るし、どこで埋まったかも意識があるうちに伝えることが可能です。また滑落した場合も意識があればどこで落ちたかも伝えられるでしょう。
こういうのが可能なのが防滴性・耐衝撃性のある「BONX」の利点でもあると思いました。(※ネット通信が出来る範囲なので、バックカントリーなどでは過信せずビーコンを装備しましょう)
BONXを利用してみて
私は最初普通に繋げて常時声を拾って使ってましたが、たまに必要ない時もあります。でも、「Push to Talkモード」を利用することでこれが解決。自動で声を拾いませんが、トランシーバーみたいなものなので、喋るときはグローブをつけたままボタンを押して喋れます。この場合、同時通話も可能なので、友達と友達がボタンを押して通話がバッティングしても問題なく2人とも喋れるし聞こえます。相手がハンズフリーで自分がプッシュモードでもOKです。
また、必要な時に通信するのでこちらのほうが電池の消費が少ないというレビューもみましたね。
あと気にしなければいけないのは、BONXはインターネットを利用して通信してますので、電波が無いと利用できません。利用するスキー場でスマホが使えるかどうかは事前に確認した方がよさそうです。
また最悪電波が無くて使えなくても、BONXは普通のBluetoothイヤフォンとして音楽が聞けるので、それで我慢しましょう。(音質は音楽鑑賞用に作られていない?ので期待しないように)
デメリット
1日中スノーボードをしてて思ったことは、まずちょっと耳が痛い。これはビーニー・メットにゴーグル装着してる為しょうがないのかなぁ。
結構スピードを出してると音が途切れ途切れになる。なにか言ってるのは聞こえるから、後から聞きなおすことが多かったです。
iPhone(スマホ)の方の電池減りが大きいきがする。大体4時間ぐらい使って私のiPhoneXSの充電が100%から60%まで減ってました。BONX自体の充電は残ってました。
BONX2個セットと1個の違い
私が購入したのは、2個セットです。2個セットだと多少お買い得(2個セット:29800円 単品:15800円)です、内容物の違いは、単品の時は丸缶のケースがついてますが、2個セットには付いてないぐらいですね。